BOARDのデータベースエンジンは、非常に大容量のデータの管理において最大限に効率化を図り、最高レベルの性能を実現するように設計されています。排他的な多次元管理テクニックの採用により、従来の多次元データベースに見られたようなデータベースの爆発（M-OLAPとも呼ばれる）を完全に回避します。
BOARDのデータベースは多次元のため、オンライン分析処理（OLAP）に最適です。概念的には、多次元データベースはデータキューブのアイデアを使用します。このキューブのセルに値が含まれており、次元はデータの様々な異なるパースペクティブを表します。例えば、「販売」キューブのセルには売上高が含まれており、製品（製品ごとの売上高）、地理（市や地区ごとの売上高）、時間など、様々な次元によって表示出来ます。
回転率、資本、負債、経費、及び収入などの情報はインフォキューブと呼ばれる多次元オブジェクトに保存されています。このインフォキューブは エンティティによって構成されています（月、顧客、及び製品）。一部のエンティティは関係によってリンクして階層構造（例 顧客->郡-->州）を構成出来ます。
BOARDデータベースは以下の要素で構成されています。
エンティティ：通常テキストやコードの情報セット、例えば、顧客、製品、及び市など。エンティティ（及び階層）はインフォキューブの次元です。
階層：2つ以上のエンティティが多対1の関係を持つとき、階層を定義することが出来ます。例えば、顧客、市、及び州のエンティティは、顧客と市及び市と州の間に多対1の関係があるため、顧客-->市-->州という階層に組織することが出来ます。
インフォキューブ：異なる次元や階層レベルで分析したり表示したり出来るデータ（数値であることが多いが、必ずしもそうではない）。
エンティティ、階層、及びインフォキューブは、会社の、またさらに一般的には、モデルされるシステムの多次元データモデルを構成します。個々のエンティティや階層全体を次元と呼びます。これらはインフォキューブでは軸として使われます。例えば、通貨エンティティは注文金額や請求金額といったインフォキューブの次元となります。顧客、市、及び州の3つのエンティティは階層的に関連しており、固有の次元を構成しています。これは顧客次元と呼ばれます。次元は階層の基礎部分にあるエンティティの名前によって、又は階層の最も詳細なレベルの名前によって呼ばれます。